ツイッターやブログで「自家製ジャーキーを作りました!」と記事が掲載されているのをよく見かけます。
その記事に書かれている作り方を拝見してふと疑問になることが多々ありました。
それ、本当に安全??
食中毒やサルモネラ菌は大丈夫?
以前に、アメリカのオレゴン州立大学で安全なジャーキーの作り方についてリサーチをしていた記事をみて以来、私はその方法を習ってジャーキー作りをしています。
サルモネラ菌は人間だけでなく、ペット・犬にとっても健康被害を及ぼしかねない菌です。
私たち人間用のジャーキーを作るときももちろんそうですが、
ペットのおやつ用に作るときも注意して安心して口にできるものを作りたいですね。
ここでは、ジャーキーを作る際の注意点と安全な作り方をご紹介したいと思います。
家庭でジャーキーを作るときの注意点
ジャーキーにするお肉には、サルモネラ菌やその他の健康被害を及ぼす可能性がある菌が含まれていることがあります。それらの菌は増殖すると食中毒を起こしたりする可能性があるので、上手に処理して被害を防ぐ必要があります。
私たち人間にもそうですが、ペットにも被害を及ぼす可能性があると言われています。
家庭で発生しやすい食中毒菌についての記事がありましたので、気になる方は読んでください。
ニチレイウェブサイトより
安全なジャーキーの作り方
お肉の選び方
お肉は牛肉、鶏肉、豚肉、ラム肉幅広く使えます。アメリカでは豚の耳や鶏の手の部分を乾燥させてペットのおやつとして与える人もいます。(ペットショップにも乾燥させた豚の耳や鶏の手がペットのおやつとして売っています。
お肉選びをする時に気をつけないといけない事は、できるだけ脂身の部分を避けるという事です。
脂身の部分は乾かず、ジャーキーの質をすぐにダメにしてしまう原因になります。ですので牛肉・豚肉・ラム肉・鶏肉すべて脂身の少ない部位のお肉を購入してください。鶏肉なら胸肉やササミが良いですね。
下準備
綺麗にする
まず、食材に触る時は手をきれいに洗い、キッチン用品もきれいなものを使いましょう。
脂身を処理
脂身の部分をできるだけ取り除きます。魚なら皮を取り除きます。
脂身はなかなか乾きません。
冷凍処理
一度冷凍させます。冷凍させる事で、きれいなスライスカットが簡単にできます。
また、安全面にも利点があり、お肉を2ヶ月間冷凍すると病気の原因になる菌を殺菌できるとも言われています。
スライスにカット
お肉を薄く切ります。
肉の目に沿って切ると歯ごたえのあるものに仕上がりますので、噛むのが好きなワンちゃんには良いかもしれません。小さなワンちゃんや老犬で噛むのが苦手なワンちゃんにはかみちぎりやすくするために、肉の目に対して垂直にカットしましょう。
味付け
私たち人間が食べる時は好きな味のタレやスパイスに漬け込むのもいいですね。
乾燥の温度と時間
肉や魚の種類、部位、スライスの大きさや厚さによっても違いますが、70℃でおおよそ6〜8時間です。
*脂身が少し多すぎますが…今回はこれで作りました。
↓ 6時間後(70℃)
かなり縮みました。
安全なジャーキーを作るポイント
70℃で6時間以上加熱・乾燥させると病原菌は死滅すると考えている人もいます。私が読んだDehydrationの本(アメリカで出版されているもの)にはそう書いてありました。
しかし、オレゴン州立大学で安全なジャーキーの作り方について調べられた事があるようで、数年前にその事が書いてある記事を読んでから70℃で6時間以上加熱・乾燥処理だけでなく、その後にもう一度オーブンに入れ、126℃以上(私は150℃くらいで加熱しています)で10分間加熱するようにしています。
乾燥したジャーキーをオーブンシートの上に並べて、126℃以上で10分間オーブンで加熱。
自家製ジャーキーの保存方法と保存可能期間
野菜や果物などを乾燥させると長期保存が可能になります。
そのことからジャーキーも室温で長期保存ができそうな気がするのですが、
実は自家製ジャーキーは長期保存ができません!
保存期間の目安
- 室温保存では約1ヶ月
- 冷蔵保存で約6ヶ月
- 冷凍保存で約1年
*油が多目のお肉・魚などは冷蔵保存で1ヶ月程が目安です。
そうです、自家製のジャーキーは意外と賞味期限が短いんです!
また、可能ならできるだけ冷蔵保存をすることがすすめられています。
室温で長期保存がしたいなら、市販のものを買う事をおすすめします。
安全なジャーキーの作り方まとめ
自宅で簡単に作れるジャーキー。
私も家族も、我が家の愛犬も自家製ジャーキーが大好きです。
しかし、実は私たちの健康を脅かす病原菌も含まれている(そして増殖してしまう)可能性があるんです。
それらの菌の対処をし、食中毒などを防ぎましょう。
安全なジャーキー作りを楽しんでください。